モバックショウ2日目~2月21日(木)~

「有限会社レーヴ」橋本泰之氏をお迎えして、パン屋さんを運営していく上でのポイントをお話いただき ながら、売れ筋パンのデモンストレーションを行っていただきました。

橋本先生と言えば、国際フード製菓専門学校で教鞭をとられながら、技術講習会、全国の繁盛店のコンサ ルタント等でご活躍されています。そして、戸倉商事モバックショウ実演と言えば、この方です!

近年、パン屋さんでも「時短」が取り上げられ、対応しないといけなくなってきていますよね。

たとえば、簡単に出来て短時間で焼き上げるために、生地玉を作って冷蔵庫で保管という方法があります。必要な時に出して、1時間程で焼き上げる!
朝からフランスパンが出せて、そのパンでサンドイッチが作れる。
どんな時でも焼きたてを提供する事が出来るなど。

~バゲット・冷蔵生地玉法~

吸水70%+ライ麦サワー種20%
生地を作って、玉にして冷蔵5℃ぐらいで保管。
必要な時に取り出して、成形、ホイロ(約30分)取って、焼成。

~売れ筋商品~

■クロワッサン生地使用のキッシュ

1日100個とか売れているのですよ。

生地は、お店でクロワッサン作ったときに出る2番生地を使って作ります。
生地をまとめて、パイローラーで伸ばしてピケうって。
膨らまなくても大丈夫です。サクサクとした食感が出せればOKです。
自家製のキッシュ液でもいいし、QPとかの既製品使ってもいいですね。乗せる具材は旬の野菜とそれに合うベーコン、サーモンなど

■ドライフルーツを使ったハードブレッド

ナチュラルカットドライいちじく、サルタナレーズン、ドライアプリコット100に対して、ハローデックス(液状のトレハロース)を 10%と、キルシュを 10%入れて最低でも 1 週間漬け込む。 アプリコットの酸味がアクセント。
焼成時はクープを入れず、菜箸でガス穴を開ける

■生チョコシート使ったスナックパン

生チョコシートを3つ折りした後、クーベルチュールチョコレートと、ラムレーズンを200gずつ乗せて、その上からメロン皮を乗せて、厚さ1cmぐらいになるように生地を伸ばします。
好みの大きさにカットして販売。

■実演で作っていただいたパンたち。

~パン屋さんでのコンサルティングについて~

お店によって、悩み事って違いますよね。

新商品が欲しい方。
お店で使う理論が知りたい方。
工程を変えたい方。
売れるお店にしたい方など。
コンサルティングさせていただいている中で、いきなりこれやってと言っても受け入れてもらえないですよね。
まずそのお店の皆さんと、朝からラストまで一緒に仕事させてもらいます。
そうすることで、どんな商品を作っているのか?
どれぐらいのレベルでどれぐらいの仕事をしているのか?
どんな製造工程なのか?見えてきますよね。
それをデータ化します。その後話し合いをして実践です。

ちょっとしたことでお店が変わる。売れたり売れなくなったりと。

~パン屋さんをする上でのポイントについて~

地方で良くある話なのですが、フランスパンはしっかり焼いた方がいいじゃないですか。
しかし地方に行くとパンを買うお客様から「焦げているって」言われてしまう。
だったら、 「この焼き色だからおいしい」とお客様を教育する必要があります。
おいしさや、食べ方をちゃんと説明するべきですよね。

じゃあどうやって食べ方を説明するのか。
試食です。
しかし、商品棚に置くだけではダメですよね。試食は手渡しが基本です!
コンサルティングに行ってよく販売の子たちに言うのですが、「今日は何か目標をもってお店に立ってください」と。
例えば、「今日はこのパンを売りたい!!」
そう思って試食を用意して、お客様に手渡しして説明していくと、気持ちが伝わりやすいですよね。
10 人のお客様がいたら、半分ぐらいの方は買ってくれるのではないでしょうか?
そしたらお店の売上も1~2万円ってすぐに伸びますよね。
あまり難しく考えないで。

「ちょっとしたセールス」でいいんですよ。

暇になったらお客様と会話をする。
そうすると、距離感が縮まり、パンも売れる。

売れている店と売れてない店があると思うのですが、商品に対する思い入れと、売り方で随分と差が出ると思います。
売れているお店を見に行くと、売れている理由(ヒント)がわかりますよ。
勢いが違う。接客が違う。
見習う所は、どんどん見習って、お店作りをすると売上が伸びていくと思います。

橋本先生。ありがとうございました!

~モバックショウ1日目~

「ブーランジェリースドウ」
須藤秀男さん・江里子さんご夫妻によるデモンストレーションレポート

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