ロブロが教えてくれたデンマークの豊かな暮らし~くらもとさちこさんと巡る、ロブロの聖地スタディツアーの記録~

ロブロが教えてくれたデンマークの豊かな暮らし

ロブロが教えてくれた
デンマークの豊かな暮らし

ロブロが教えてくれたデンマークの豊かな暮らし

Prologue / プロローグ

2026年7月3日。
ロブロを学ぶ旅は、冷たい北風とともに始まった。

関西では連日30℃に迫る酷暑が続き、梅雨明けも目前に迫っていた。
そんな蒸し暑い日本を飛び立ち、約13時間のフライトを経て到着したデンマーク・コペンハーゲンで私を迎えてくれたのは、予想もしなかった冷たい風であった。
7月だというのに、コペンハーゲン市庁舎前の広場では雨混じりの風が吹き抜け、時にはスーツケースが一人で転がっていくほどの突風が吹き荒れる。
思わず「寒っ」と声が漏れた。「本当に夏なのだろうか」

――そう思いながら空を見上げると、もう一つ驚くべき光景があった。
時計は午後7時30分を回っている。
それにもかかわらず、街はまるで昼間のように明るい。
高緯度に位置するデンマークでは、夏になると日没が午後10時近くになるのだという。
時間の感覚さえ揺らいでしまうような、不思議な明るさであった。

街を歩いていると、さらに気づくことがある。
道路脇にゴミはほとんど落ちておらず、建物も歩道も驚くほど美しく保たれている。
そして道路は、自動車、自転車、歩行者のための空間が明確に分離されていた。
自転車は車道と同じようにスムーズに街の中を流れ、人々は自然にそのルールを守っている。
さらに印象的だったのは、寒冷な気候の国でありながら、テスラをはじめとする電気自動車(EV)が数多く走っていたことだ。
環境への配慮が行政主導の施策にとどまらず、市民一人ひとりの暮らしの中に深く根付いていることを、ただ街を歩くだけでも肌で感じることができた。

私は今回、この国へロブロを学ぶためにやって来た。

しかし、旅が始まってわずか数時間で気づかされたことがある。
この国のパンを理解するには、まずこの国の風土や人々の暮らしを知らなければならない、と。
ロブロは単なるライ麦パンではない。
デンマークという国そのものを映し出す、一枚の鏡なのではないだろうか・・・
ロブロが教えてくれたデンマークの豊かな暮らし-プロローグ-
くらもとさちこさんと巡る、
ロブロの聖地スタディツアーの記録
旅程・2026年7月3日(金)~7月10日(金)
旅行者・手記執筆:杉江正治(ママパン事業責任者)